背景
ディーゼルエンジン 排気、燃費規制への対応のため高筒内圧化等の取り組み
→エンジン用すべり軸受は高面圧化対応
Biオーバレイ軸受の課題
- Bi単体では機械的強度が低く、疲労損傷が発生する
- 使用温度が高い、あるいは長時間の運転環境下でBi酸化物を生成
→Bi-Sb合金化により、耐疲労性と耐酸化性を飛躍的に向上させる
Bi :ビスマス
Sb:アンチモン
開発内容
オーバレイに世界で初めてBi-Sb合金を採用
- Sbは高温強度の低下に影響する融点を低下させず、かつ電気めっきが可能な元素
XPS分析結果
銅合金ライニングについても耐疲労性を向上
- 固溶強化元素としてSnとNiを添加し、耐疲労性とともに耐食性を向上
- 固体潤滑効果のあるBiおよび、凝着性の低いSn化合物を生成するAgを添加し、耐焼付き性確保
効果
耐疲労性
疲労試験結果
耐酸化性
油中での加熱試験結果
耐焼付き性
焼付き試験結果